0467-76-6211
受付時間
8:30~12:00 / 14:00~18:00
休診日
水曜午後、土曜午後、日祝

消化器内科・外科

GASTROENTEROLOGY

消化器内科・外科について

胃の痛み、お腹の不調、便秘や下痢など、消化器に関するお悩みはありませんか?消化器内科・外科では、これらの症状に対し、丁寧な診察と的確な診断を心がけています。胃カメラや大腸カメラといった内視鏡検査も、患者さんの負担を最小限に抑えるよう配慮し、経験豊富な医師が担当いたします。逆流性食道炎や過敏性腸症候群、ピロリ菌感染など、幅広い消化器疾患に対応し、地域の皆さまの健康をサポートします。どんな些細なことでも、お気軽にご相談ください。

こんな症状が対象です

  • 胃の痛み、胃もたれ、胃の不快感
  • 胸焼け、酸っぱいものが上がってくる
  • のどのつかえ感、飲み込みにくい
  • 吐き気、嘔吐
  • 食欲不振、体重減少
  • お腹の張り、膨満感
  • 下腹部・便通の症状
  • 下痢、便秘
  • 血便、黒い便
  • 腹痛、お腹のゴロゴロ感 など

消化器の主な疾患

食道の疾患

逆流性食道炎

胸焼けや酸っぱいものがこみ上げる感覚でお悩みの方は、逆流性食道炎の可能性があります。この疾患は、下部食道括約筋という食道と胃の境界にある筋肉の機能低下により発症することが多いのです。本来なら胃の内容物を食道へ逆流させないはずの筋肉が緩むと、強い酸性の胃液が食道へ流れ込みます。食道の粘膜には胃のような酸への防御機能がないため、繰り返される胃酸の刺激で炎症を起こしてしまうのです。また、ストレスや食生活の乱れによる胃酸の過剰分泌も、症状を悪化させる要因となります。

食道がん

食道がんは初期段階では無症状で経過することが多く、早期発見が難しい疾患です。病変が大きくなると、飲み込みにくさから始まり、胸部の痛みや体重の減少、声のかすれなどの症状が出現します。熱いものや辛いものを摂取した際にしみるような痛みを感じることもあります。定期的な内視鏡検査を受けることで、症状が出る前の段階で発見できる可能性が高まります。

胃・十二指腸の疾患

胃炎(急性胃炎、慢性胃炎)

急性胃炎は、過度のストレスや暴飲暴食、鎮痛剤の服用などをきっかけに、胃の粘膜に急激な炎症が生じる病気です。これに対し、慢性胃炎は長い時間をかけて胃の粘膜に炎症が続く状態を指します。その最大の原因は、ヘリコバクター・ピロリ菌の感染です。この細菌は胃の中という強い酸性環境でも生き延びることができ、持続的に胃の粘膜を傷つけ続けます。慢性胃炎の厄介な点は、症状が軽微であったり、まったく自覚症状がなかったりすることです。

胃潰瘍・十二指腸潰瘍

消化液により胃や十二指腸の粘膜が深く損傷を受けた状態が潰瘍です。粘膜の防御機能と攻撃因子のバランスが崩れることで発症し、激しい痛みを伴うことが特徴となります。対して十二指腸潰瘍は、空腹時の胃酸が十二指腸へ流れ込むことで痛みが生じるため、夜間や早朝の空腹時に症状が強くなります。
現在では効果的な薬物療法により、ほとんどの潰瘍は治癒させることができます。ただし、原因となるピロリ菌の除菌や生活習慣の改善を行わなければ再発のリスクが高いため、根本的な治療が重要となります。

上記以外にも、ヘリコバクター・ピロリ感染症、胃ポリープ、胃がんなどの疾患があります。

小腸・大腸の疾患

過敏性腸症候群(IBS)

腸に器質的な異常が認められないにもかかわらず、腹痛と便通異常を繰り返す機能性疾患が過敏性腸症候群です。ストレスや緊張により腸の運動が過敏になり、下痢や便秘、あるいはその両方を繰り返すのが特徴です。通勤電車や重要な会議など、緊張を強いられる場面で症状が出現しやすく、トイレの場所を常に確認するなど日常生活に大きな影響を与えることも少なくありません。腸と脳は密接な関係があり、精神的な要因が腸の動きに直接影響を与えます。

感染性腸炎

病原微生物の感染により腸管に炎症を起こす疾患で、激しい下痢と腹痛、発熱、嘔吐などの症状が特徴です。例えばノロウイルスは冬季に流行し、カキなどの二枚貝や感染者からの飛沫により感染が広がります。またO157などの病原性大腸菌は、加熱不十分な肉類や汚染された野菜から感染することが知られています。激しい下痢により体内の水分と電解質が失われるため、経口補水液などでの水分補給が治療の基本となります。

潰瘍性大腸炎

大腸の粘膜に原因不明の炎症と潰瘍を生じる慢性疾患で、国の指定難病に認定されています。免疫システムの異常により自己の腸管を攻撃してしまうことが原因と考えられていますが、詳細なメカニズムは解明されていません。活動期には血便、頻回の下痢、腹痛などの症状が現れ、寛解期には症状が落ち着くという、再燃と寛解を繰り返すのが特徴です。

上記以外にも、クローン病、大腸ポリープ、大腸がん、憩室炎、便秘症、下痢症などの疾患があります。

肝臓の疾患

脂肪肝

健康診断で「肝機能の数値が高い」と指摘されても、自覚症状がないため放置してしまう方が多いのが脂肪肝です。単純な脂肪の蓄積だけなら問題は少ないのですが、炎症を伴う非アルコール性脂肪肝炎(NASH)へ進行すると、肝硬変や肝がんのリスクが高まります。メタボリックシンドロームとの関連も深く、糖尿病や高血圧を合併することも珍しくありません。

ウイルス性肝炎
(B型肝炎、C型肝炎)

肝炎ウイルスの感染により肝臓に炎症を起こす疾患です。血液や体液を介して感染が広がります。感染初期には倦怠感や食欲不振などの症状が現れることもありますが、慢性化すると無症状で経過することがほとんどです。肝硬変や肝がんへと進行するリスクがあるため、早期の診断と治療が重要となります。

肝硬変

慢性的な肝障害により正常な肝細胞が破壊され、線維組織に置き換わった終末期の状態が肝硬変です。アルコールの長期大量摂取、ウイルス性肝炎の進行、脂肪肝炎などが主な原因です。肝臓の機能が著しく低下すると、腹水貯留によるお腹の張り、黄疸による皮膚や、食道静脈瘤からの出血など、生命に関わる合併症が出現します。

上記以外にも、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)、アルコール性肝炎、肝臓がんなどの疾患があります。

胆嚢・胆管の疾患

胆石症(胆嚢結石、総胆管結石)

胆石は胆汁に含まれるコレステロールやビリルビンが結晶となって形成されるもので、胆嚢内に留まっている間は無症状で経過することがほとんどです。しかし、胆嚢の出口付近に石が移動し、胆汁の流れを妨げると、胆嚢内圧が上昇して激しい痛みを引き起こします。この痛みは数時間で自然に治まることもありますが、繰り返すことが多いという特徴があります。
さらに深刻なのは、総胆管に胆石が詰まった場合です。胆汁の流れが完全に遮断されると、細菌感染による胆管炎や膵液の流れも妨げられて急性膵炎を併発することがあります。

上記以外にも、胆嚢ポリープ、胆嚢がん、胆管がんなどの疾患があります。

膵臓の疾患

急性膵炎、慢性膵炎

膵臓が作り出す強力な消化酵素により、膵臓自身が消化されてしまうのが膵炎です。本来なら十二指腸で活性化されるはずの消化酵素が、何らかの原因によって膵臓内で活性化すると発症します。
急性膵炎の典型的な症状は、みぞおちから背中に突き抜けるような激痛です。アルコールの過剰摂取や胆石による膵管の閉塞が主な誘因となり、重症化すると全身の臓器に影響が及びます。そして長期にわたる飲酒習慣により膵臓の炎症が慢性化すると、正常な膵組織が徐々に線維化。膵臓の機能低下により消化酵素の分泌が減少し、脂肪便や体重減少が現れるほか、インスリン分泌も低下して糖尿病を発症することになります。

膵臓がん

膵臓に発生するがんは、症状が現れにくいため発見が遅れやすい疾患です。膵臓は体の深部に位置しており、小さな腫瘍では周囲への影響が少ないため、初期段階では無症状で経過することがほとんどです。しかし腫瘍が大きくなると、持続する腹痛や背部への痛みが現れます。膵頭部のがんでは胆管を圧迫して黄疸を生じることもあり、皮膚や白目が黄色くなることで初めて異常に気づくケースも少なくありません。また、今まで正常だった血糖値が急激に悪化したり、特に食事制限をしていないのに体重が減少したりする場合も、膵臓がんの可能性を考える必要があるのです。

消化器の主な検査

胃内視鏡検査

胃内視鏡検査(胃カメラ)は、細くしなやかなスコープを口または鼻から挿入し、食道・胃・十二指腸の粘膜を直接観察する検査です。胃炎や胃潰瘍、ポリープ、がんなどの病変を早期に発見でき、必要に応じて組織を採取(生検)し、病理検査を行うことも可能です。苦痛を軽減するための鎮静剤の使用や経鼻内視鏡も選択できます。

胃内視鏡検査

大腸内視鏡検査

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)は、肛門からスコープを挿入し、大腸全体から小腸の一部までを直接観察する検査です。大腸ポリープや大腸がん、潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患の診断に不可欠です。検査中に発見されたポリープはその場で切除することも可能です。事前の食事制限や下剤服用が必要ですが、苦痛を軽減するための鎮静剤使用も選択できます。

大腸内視鏡検査

腹部超音波検査(超音波エコー)

腹部超音波検査(腹部エコー)は、超音波を体に当て、その反響を画像化することで、腹部臓器の状態を調べる検査です。肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓、脾臓などの実質臓器や大血管などの異常を発見するのに非常に有効です。X線を使用しないため被曝の心配がなく、痛みもありません。体への負担が少なく、手軽に受けられる検査であり、健康診断や腹部の不調の原因を探る際など、幅広い目的で活用されます。

CT

X線を用いて体の断層画像を撮影する検査です。短時間で広範囲の撮影が可能であり、臓器の立体的な位置関係を正確に把握できます。内視鏡では観察できない臓器の内部構造や腫瘍の大きさ、周囲への広がりなどを詳細に把握することができるのが特徴です。また、胃がんや大腸がんが見つかった場合、リンパ節への転移や他の臓器への広がりを調べる際にも重要な役割を果たします。検査時間は短く、広範囲を一度に調べることができるため、患者様の負担も少ない検査です。